クリーンインストールの方法~その必要性
(2003/12/25→…→2008/01/20→05/08[加筆])
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     インストーラの起動
     パーティションの設定
     インストール
     LAN設定・ユーザ名設定
     インストール完了後の確認
Windowsというのは、いろいろなアプリケーションやドライバをインストールするうちに、どんどん肥大化していき、処理スピードが遅くなります。
また、最悪の場合安定性にも影響が出てきてしまうものです。

特に16ビットウィンドウズ(Windows3.1/95/98/Me)はそういうことが頻発しました。
32ビットウィンドウズ(Windows NT/2000/XP/Vista)になってからは、そういう現象はかなり軽減された感がありますが、それでもやはりおかしな現象に悩まされることは珍しいことではありません。
そんなときには、OSを最初からインストールし直す(クリーンインストールをする)のが一番根本的な解決方法です。


【クリーンインストールとは】
まず、クリーンインストールとはどういうインストールなのかを確認しておきます。
クリーンインストールは「OSをインストールする」手段の一つではあるのですが、最も原始的で手間のかかるインストール方法です。
その代わりに、パーティションを自由に構成できますし、不必要なものをインストールしなくて済むので、それだけ「クリーン」なインストールが可能なわけです。(下表参照)

OSのインストールの仕方の比較
インストールの仕方 概要 インストールされるもの 使用するインストールディスク OSの値段 パーティションの作成し直し インストールするOSコンポーネントの選択 インストール可のPC
クリーンインストール(新規インストール) ハードディスクをまっさらにして(フォーマットして)インストールする。
古いファイルは全て失われる。
・OS ・Windowsパッケージ版(通常版)
・Windows簡易パッケージ版(いわゆるOEM版とかDSP版とか言われるもの)
のいずれか。
高(通常版)
中(DSP版)
・通常版:任意
・DSP版:一緒に購入したハードと一緒に使用する限りにおいて任意
アップグレードインストール インストールしてある、旧版のWindowsに対して、新しいバージョンのWindowsをインストールする。
もしくは、旧版のWindowsのインストールディスクがあれば、クリーンインストールも可能。
・OS ・Windowsパッケージ版(アップグレード版)
・アップグレード対象となるOSのインストールディスクもしくはそのOSがインストールされているハードディスク
・任意
リカバリインストール パソコンを買ってきたときの状態にする(始めからインストールしてあったアプリケーションも含めて)。 ・OS
・購入したときにインストールされていた各種アプリケーション
・パソコンを購入したときに付属していたリカバリディスク。(※購入者が、購入後にリカバリディスクをあらじめ作成しておかなければならないパソコンもあり) なし(パソコン本体に含まれる) △(リカバリディスクによる) 不可 ・購入したPCに対してのみ
大まかに分類するとこのような感じでしょうか。
クリーンインストールが出来るのは、Windowsの通常版、OEM版(DSP版)、アップグレード版です。
リカバリディスクでは通常、クリーンインストールは出来ません。なぜならば、リカバリディスクは厳密に言うとインストールプログラムではないからです。
リカバリディスクには、工場出荷時のハードディスクの中身をまるごとバックアップした情報が入っており、リカバリをかけるということは、つまりは、そのバックアップしたファイルをハードディスクにベタ書きするだけだからです。
ですので、リカバリCDを使って行うOSのインストール(とあえて表現しますが)すると、Windowsのインストールディスクを使って行うインストールは手順が全く違いますし、処理の中身も全く別物です。
この辺を誤解なきよう。


【リカバリCD/DVDの実際】
ただし、最近のリカバリディスクは結構便利になっています。
リカバリディスクの第一の目的は「買ってきたときの状態に戻す」ことです。ですから、昔のリカバリディスクは本当に元の状態に戻すことしかできないのが普通でした。「元の状態」というのは、OSやプレインストールのアプリケーションはもちろんこと、パーティションの構成に付いてでもです。
ただ、これだと不便です。例えば、ハードディスクが故障して、大容量のハードディスクに付け替えたとき等には後ろの部分が有効活用できなくなってしまいます。また、起動ドライブを大きくしたいなどのケースにも対応できないわけです。(下図)
ですが、リカバリディスクも進化していて、最近はリカバリ時に何種類かのパーティション構成パターンの中から選択できるようになっていたり、OSのリカバリディスクとアプリケーションのインストールディスクを別々に用意しているメーカーもあります。(つまり、OSだけ復旧させることができるわけです)
そればかりか、リカバリディスクではなく、Windowsのインストールディスクを添付しているメーカーも珍しくなくなってきました。(例→Dell Dimension 4600C検証(付属CDについて))
上記のDimension 4600Cに付属するCDのような場合、そのマシン以外のPCにインストールが行えないようにブロックがかけられているのが普通です(BIOSの情報から、正しいPCかどうか判断する)。ですが、それ以外は基本的に普通のWindowsのインストールCDですので、クリーンインストールも可能です。