「HPのパソコン買ったんだけど、テープが二重に貼られている!」という方は必見!! それは抜き取り試験対象機だったのだ!
登録日:2013年10月01日

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「HPのパソコン買ったんだけど、テープが二重に貼られている!」という方は必見!! それは抜き取り試験対象機だったのだ!
HP昭島工場訪問記


HP昭島工場訪問記の続きっちゃ~続き。

ところで、HPのPCを買った貴方、新品のPCのはずなのに、テープが二重に貼られていた、なんてことありませんか?
こんな感じ。もしかして、誰かが開封した?

そうなんです、実は一度開封されているんです。なぜならば、これは、抜き取り試験をされたPCだからです。
この様に、一度梱包したPCをカッターで開封中

もし、テープが二重になっていたら、箱に貼られているシールを確認して下さい、以下のようになっているはずです。

抜き取り試験がされていないPCには、「PA」も「FA」も印刷されていないので、これで抜き取り試験が行われたPCであることが確認できます。だから安心してください。再度入念にチェックされたPCなので、むしろ貴方のPCは当たりですw

ちなみに、その辺の事情を知らない方から、「本当に新品なのか」的なクレームが来ることもなくはないらしいのですが、「説明すれば分かっていただける」とおっしゃっていました。


【抜き取り試験のパーセンテージは?】
ところで、抜き取り試験対象になる確率ってどれぐらいなのかも気になるところです。ということで聞いてみたのですが、だいたい平均して7%ぐらいとのことです。←本当はいろいろ条件によって変わってくるのですが、話を単純化するために詳細は割愛。

個人的な感想としては、7%というのは想像よりだいぶ多かったですね。固定仕様で大量生産する工場ならばもっとパーセンテージは低くてよいのでしょうが、1台1台仕様が違う可能性があるBTOの工場ですから、これぐらいのパーセンテージになるとのこと。ということなので、たまたま貴方が買ったHPのPCのテープが二重になっている事はそんなに珍しい事ではないわけです。


【振動試験も行われる】
ちなみに抜き取り試験時に、振動試験も行っているそうな。これは日本独自の試験とのこと(他国のHPの工場ではやっていない)。この試験の意図は、PCをトラックで運んでいる最中に振動で、
★コネクタの接続が甘くなってしまったり
★部品の接着が取れてしまったり破損してしまったり
といったトラブルを未然に防ぐためです。
振動試験機


今回、振動試験機は遠くからしか撮れなかったので、2011年にとった写真も出しておきましょう。角度が違うので確証はありませんが、多分、モノ自体は変わってないようです。


HPは、PCを国内生産するメリットの一つとして、「輸送経路を短くすることにより輸送中のトラブルを減らせる」と説明していますが、この様に日本独自の振動試験を行っているところからも、輸送品質にこだわる姿勢が垣間見えますね。

実際の試験はこの振動機に20分かけます。そうすると、トラックで1000Km輸送した時の振動を再現できるとのこと。なぜ1000Kmなのかというと、国内配送の際、昭島から最も遠いところまでの経路が1000Kmに収まるからそうなっているそうな。

しかし、20分で1000Km分の振動を与えるわけですから、試験機が動作しているときは相当の騒音と振動がありそうですが、訪問した時にはたまたま使っていなかったので、動いているところは見れず残念。

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