さて、Xandros Desktop OSをインストールする前に、まずはファイルをダウンロードしてインストールCDを作成しなければなりません。 前ページでもちょっと触れましたが、この時点から結構難関。 Xandros Desktop OSの無料配布版(Xandros Desktop OS Circulasion Edition)は、ftpサーバからダウンロードすることが出来ません。 それではどうするのかというと、P2PソフトのBitTorrent(ビット・トレント)を使用してダウンロードすることになります。 日本では、「P2Pソフト」というと、不正利用のイメージが強く、拒否反応を示す方も多いと思います。 ところが、欧米ではP2Pソフトの商用利用が始まっており、必ずしもダークなイメージばかりではありません。(マジメな話、これは日本人のモラルの問題もあるかも知れません。それに、欧米のP2PはKazaaが主流で、Wi(自己規制)のような「ウルトラピュア型P2P(って勝手に命名)」はあまり流行していないせいもあるかも知れません。) とは言え、Webサイトから直接ftpダウンロードできないのは不便ですよね。 それなのになぜP2Pで配布するのかというと、これはコストの問題です。 Xandros Desktop OSのファイルサイズは500MB以上あります。 これだけの大きなファイルを同時に多人数のユーザに対し快適にダウンロードさせることができるサーバ環境および太い回線を用意するとなると、かなりお金がかかります。(人件費も含めて) 一方、P2Pを使えば、実際のファイルは世界中のP2Pユーザのパソコンの中に置いておけるわけですし、ダウンロードする際も、そのパソコンとの直接のやり取りになるので、配布元は全く経費がかからないという仕組みです。 この利点が注目され、欧米の企業では、今回のケースのような無料配布版やゲームの無料体験版などは、P2Pで配布されるのが珍しいことではなくなってきました。 そのほとんどはBitTorrentで配布されており、今やBitTorrentは欧米のWebサーフには必須のソフトと言ってもいいぐらいです。 【BitTorrentクライアントが使用するポートを空ける】 さて、BitTorrentの使い方に行きたいところですが、その前にやっておかなければならないことがあります。 それは「TCP/IP 6881~6889番ポートを空ける」作業です。(ADSLルータやFirewallなどを経由してインターネットに繋いでいる場合) ここが一番難易度が高く、面倒なところです。ここさえクリアしてしまえば特別難しくありません。 ところが、そのやり方はお使いのルータやネットワーク構成によっても違ってきますので、一概に言えないのが歯がゆいところ。(T_T) そのリクツや、実際の作業の例は、過去にも取り上げていますので、 http://www.sd-dream.com/pasocompass/04040301Router.html 等を参考に設定してください。 ↓ちなみに、筆者が使っているNEC Aterm DR204では以下のようになります。 【BitTorrentクライアントのダウンロード&インストール】 BitTorrentを利用するには、パソコンに「BitTorrentクライアント」というソフトをインストールしなければなりません。 BitTorrentクライアントは非常に多くの種類がありますが、今回はその中でも人気が高く、Xandrosでもダウンロードページが用意されている、BitTornado(ビット・トルネード)をインストールします。 まずは、Xandrosのページから、BitTornadoをダウンロードします。 ダウンロードしたexeファイルをダブルクリックしてインストールを開始します。 特別難しいことはないので、画面ショットだけ載せます。(WindowsXP SP2の場合) ↓ ↓ これでインストール終了。 【ファイルのダウンロード】 さて、ここまで終わればあとは、あとはダウンロードするだけです。先ほどの、BitTornadoをダウンロードしたページの、「Xandros Desktop OS Open Circulation Edition」をクリックします。 すると、自動的にBitTornadoが起動し、ダウンロードしたファイルをどこに保存するか指定するダイアログが表示されます。 適当なフォルダを指定して「保存」ボタンを押します。 すると、自動的にダウンロードが始まります。 あとはダウンロードが済むまで待つだけです。なにしろ540MBもの大きさですから、ブロードバンド環境でもそれなりに時間がかかります。(筆者は40分ぐらいかかりました) ※補足※ BitTornadoが自動的にダウンロードを開始するので、見た目XandrosのWebサイトからダウンロードしているかの錯覚をおぼえますが、実はそうではなく、Xandrosからダウンロードしたのは「トレントファイル」という、数10K程度のファイルだけです。 このファイルには、ダウンロードするファイルを探し出すために必要な各種情報が入っており、BitTorrentクライアントがこの情報をもとにその実体をどこからか探し出して来ます。 ですので、実際にダウンロードをしている相手は、そのときにあなたと同じように、そのファイルをダウンロードしているどこかの誰かさんのパソコンです。 このような相互助け合いシステムになっているので、もしそのときに誰もそのファイルをダウンロードしていなければ、ダウンロードが開始されません。 (可能性としてはあまり考えられませんが)もし、どうしてもダウンロードできない場合は、時間をおいて別の時間帯に再度トライしてみるといいかもしれません。 また、BitTorrentネットワークに貢献するために、ダウンロードが完了した後も、しばらくはBitTorrentクライアントを起動したままにしておくのをオススメします。そうすると、その間はあなたのダウンロードしたファイルを欲しがっているユーザに対しアップロードが続行されます。 【インストールCDの作成】 さて、ダウンロードしたファイルはZIPファイルになっていますので、これを解凍します。 すると、"xanros・・・.iso"というファイル名になっているはずです。 これはISOイメージファイルといって、CDを1枚丸ごとファイル化したものです。 これを、ISOイメージファイルの書き込みに対応したCDライティングソフトで書き込みます。(最近のCD/DVDライティングソフトではほぼ間違いなくISOイメージファイの書き込みに対応しているはずですので、お使いのライティングソフトのヘルプ等を参照して見てください。) 書き込みが終了すると、インストールCDのできあがりです。 念のために、CDの中身をエクスプローラで見てみてください。 ちゃんとCDの中身が見ることが出来ればOKです。 |