後日談
~ニューラインナップ(2004年夏モデル)について~
(2004/04/15)

eMachinesの夏モデルが、今売りに出されていますが、今回のモデルチェンジ、2つの大きな注目点がありました。

1.総額表示方式がスタートになった。
それまでは、税込みで表示するか税抜きで表示するかはそれぞれの店に任せられていましたが、税込額を必ず表示しなければならないように義務づけられました。
まあ、これは賛否両論あったようですが、現在のところ、スーパーなどで食料品の値段を見ると、ものによっては値段据え置きで頑張っているものもありますし、一見値段が上がったように見えるものも税抜きの値段で考えてみると実質的に値下げになっているものもあります。
また、もともと総額表示方式は、
「消費者が値札等を見れば「消費税相当額を含む支払総額」が一目で分かるようにするため」(財務省HPより)
のものなので、確かにそのほうがいちいち消費税がいくらになるか計算しなくて済みますし、価格の比較もしやすいです。
消費者の立場から見れば、おおむねよかったのではないかと思います。
で、問題は、eMachinesのニューモデルです。
ニューモデルは当然総額表示になるのですから、例えば、\49,800のローエンドマシンがいくらになるのか??
このへんが、(ちょっと意地悪いが)興味がありました。

2.Gatewayに買収された影響は?
これにはビックリしたのですが、2004年2月にGatewayがeMachinesを買収しました。
今勢いに乗っているeMachinesですから、買収することはあっても買収されることはないと思っていたのですが、最近ではあまり良い噂を聞かないGatewayに買収されると知って二度ビックリ。
Gatewayについてご存じない方に軽く解説しておきますと、Windows95や98が主流だった頃、DELLと1、2位を争うつばぜり合いを演じていた人気メーカーでした。
DELL同様、安くて高パフォーマンスなマシンを直販し、アメリカ本土ではGateway旋風を巻き起こしました。そのころ、日本では手に入りにくかったので、Gateway独特の牛模様のパソコンは羨望の的でした。その後、アメリカでの勢いを借り日本にも進出し、目論見通り日本でも人気爆発のメーカーでした。
・・・ですが、その後、より利益率が高いサーバ向けの製品に目がくらんだのか(?)、パソコンに関しては今ひとつ力が入らなくなった感があり、従ってパソコンが次第に売れなくなってしまいました。かといって、サーバ部門が好調かというと、これまたぱっとしない状況でした。
そんなこんなしているうちに、突然の日本から撤退の報道
日本から撤退したのは、業績が悪化したために他なりません。再建するためにまずは本丸(米国本土)を固めるというのは正攻法です。Gatewayに限らずそういう撤退劇は結構あることなのですが、それがあまりに突然のことだったので、当時のGatewayユーザーから見ると、「裏切られた」と感じるのも無理もないことだったのかも知れません。
そういう過去があるGatewayにeMachinesが買収されたのですから、心中穏やかではない人もいるでしょう(^^;
さて、話を戻しましょう。なぜGatewayが巨費を投じてeMachinesの買収に乗り出したのかというと、「eMachinesのパソコン販売網およびノウハウ」を獲得したかったからというのが理由のようです。
日本撤退時からは持ち直してはいるものの、今ひとつパソコンが伸び悩んでいるらしく、eMachinesを買い取って、手っ取り早くパソコンの販売にテコ入れしようという目的のようです。
筆者は特別Gatewayに恨みはないのですが、これはそのまま受け取って良いものか微妙です。(^^; なぜなら、Gateway側が親玉なのですから、eMachinesに命令できる立場です。真摯にeMachinesのやり方を取り入れることができるならば未来もありそうですが、極端な話、eMachinesのロゴをGatewayに付け替えて、Gatewayの値段で売ることになってしまうとも限りません。
どうやらそれは勘ぐりすぎだったようで、Gatewayも積極的にeMachines方式を取り入れるべく動き出しているようです。まずは一安心です。
米国のこれらの動きが日本のeMachinesにどれだけ影響を及ぼすかはわかりません。
一般的な見解では、そんなにすぐには影響は出ないだろうという意見が支配的でしたが、今度のニューモデル、密かにeMachinesのロゴがgMachinesになっていたら笑えるんですが。(冗談言ってる場合じゃない)


【2004年夏モデル概観】
・・・ということで、今回のニューラインナップを一通り見てみたのですが、まだGatewayの影響は感じられませんね。
eMachinesの正常進化型という感じです。
そして何よりも嬉しいのが、総額表示になったにも関わらず、値段が据え置きになっていること。\(^0^)/
これでスペックが落ちていたりしたらガックシなんですが、全くそんなことはありません。
基本的に低価格マシンにばかり目が行ってしまう悲しい性格なので、ハイスペックモデルについてはよくわからないのですがm(_ _)m、
J2704は、旧モデルのJ2604と比べると、メモリが128MB→256MB倍増されていますし、光学ドライブもCD-RW→DVD-ROMコンボドライブになっています。十分お買い得感がありますね。
あと、微妙に変わっているのが購入オプション。
スピーカが選べる ようになったのはまあ、どうでもいいのですが(^^;、気になるのはIOデータの17インチディスプレイが172V→173Vに変更になっていることでしょうか。
172Vの批評は各社液晶ディスプレイの個人的感想(サイト内ジャンプ)を見ていただくと分かると思いますが、個人的には気に入っているディスプレイです。
172V→173Vになってどう変わったのかというと、これが良いか悪いかが分かれる微妙な違いのようです。
台がコンパクトになった分、設置面積が減った。
→まあ、これは正直どうでもいいです。172Vだってそれほど設置面積が大きいわけではなかったですから。
電源内蔵型になり、電源ケーブルがすっきりした。
→これは結構ありがたい。
内蔵スピーカが出力UPしている。
→172Vでは1W×2だったのが1.5W×2になっています。
  172Vの内蔵スピーカは、「音が鳴る」程度のスピーカですが、出力が増えたことによって、音質が良くなっているはずです。
×パネルのスペックがダウンしている!
モデル 応答速度 コントラスト比
LCD-172V 20ms 430:1
LCD-173V 25ms 350:1
なぜスペックがダウンしてしまったのかはよくわかりません。
ただ、IOデータのHPを参照すると、172Vの液晶パネルは「HDI製」と明記してあるのに対し、173Vの方は明記していません。察するに、パネルの供給元が変わったためだと思われます。
両者の差がどれぐらいのものなのかは何とも言えません。
25msというスピードに関してはDELLのE172FPbと同等ですから、問題ないでしょう。
問題はコントラスト比。
正直、350:1というのがどの程度のものなのかよくわからないので何とも言えないのですが、「価格.com」での評判を見ると、おおむね良好ではありますので、パネル以外の改良点を考慮に入れれば、やっぱり173Vの方が良さそうではあります。
ところで、eMachinesを買う際にセットに出来る17インチ液晶ディスプレイは、173VとIIYAMAのProLite E430のどちらかが選べるのですが、デフォルトではE430になっています。
個人的な好みで言うと、やっぱりスピーカが付いている方がなにかと便利なので、173Vのほうが良いと思うのですが、純粋なTFT液晶パネルのスペックでは飯山の方がいいので、内蔵スピーカがなくても良い方は、E430のほうがいいかも知れませんね。

<前へ  Home  次へ>

afer_468_60.gif