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2008/12/09

最後の一踏み問題とは?

●リンクシェアサミット2008に参加の続き。
「最後の一踏み問題」についてもうちょっと深掘りして考えてみようかと。
アフィリエイトの基本構造は、「アフィリエイト報酬は最後の人にだけ支払われる」です。つまり、最後に踏んだクッキーが有効になると言うことです。なぜこういう仕組みになっているのかというと、クッキーが上書きされるという基本的なWebブラウザの仕組みからそうなっています。
「最後の一踏み問題」とは、「果たしてこの仕組みで正当に報酬が発生しているのか?」という問題、もしくは疑問です。
なぜかというと、消費者の行動心理を考えれば自明。どうせ同じものを買うのであれば、ポイントがたまるショップで買いたいからです。購買のきっかけは、非ポイント還元系の個人のレビューサイトだったのかもしれません。ですが、ポイントが欲しいために結局実際の購買行動はポイント還元系のサイトで購入する、という消費者としてはごく当たり前の行動はネットでもよく見られる行動です。
ただ、こういう行動をされてしまうと、最初のサイト(商品に興味を持たせたサイト)は全く報われません。結局最後に購買行動を起こしたサイト(ポイント還元系サイト)のアフィリエイト報酬になってしまうわけです。一番最初のサイトから見れば、ポイント還元系サイトは何の苦労もせずに自分のアフィリエイト報酬を横取りしている図式になるんです。
もちろん、これは本質的にはポイント還元系サイトが悪いわけではなく、どちらかと言えばアフィリエイトの仕組みがポイント還元系サイトに有利な仕組みになっているのが根本原因です。そして、最近、こういう組織力を生かして大規模なサイトを運営する法人系のアフィリエイトサイトが勢力を伸ばしてきおり、個人サイトではなかなか太刀打ちできなくなってきていると言われるアフィリエイト業界。
それだけ、アフィリエイトという世界が認知されてきたという証という捉え方もあるかもしれませんが、いわゆるクチコミ的な生の情報を発信するメディアとしてのアフィリエイトサイトの魅力がなくなり、硬直化を招く危険があるのも事実。法人アフィリエイターばかりになって、TVのCMみたいに画一的/迎合的な宣伝文句ばかりのメディアになってしまったら、ECサイトだってアフィリエイトする動機が失われます。
そういう意味で「なんとかしてもっと個人サイトを盛り上げていきたい」と思っているECサイトさんはDHCに限らず結構多いようです。