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2008/06/11→11/13[後日談]

アフィリエイト業界の暗部(??)

要するに売っちゃダメっていうこと!?

●あるECサイトから警告が…
の続き。

まあ、とりあえず事態は収拾したんだけど、今回の事件はすご〜く勉強になりました。
基本、自分はアフィリエイトに関しては、「売って怒られることはない」と思っていたのですが、今回のECサイトの対応は、明らかに
「もうアナタにアフィリエイトしてもらわなくても結構です」と言っているに等しい対応だと思いました。
更に言えば
「アナタはアフィリエイターとして悪質なことをしています」と言いたげだとさえ感じました。
確かに規約に違反しているのは認めますが、決してメーカーのイメージを貶めるようなことはしていないつもりです。確かに、アクセスしてくれる人の便宜を最大限に考えた結果、行き過ぎた部分はあったかも知れませんが、あまりにも器量が狭い感じがしてしまいましたね。
自分自身、メーカーの売り上げに貢献しているなんて大それた事は言いませんが、少なくとも商品をより消費者に理解してもらえるためのサイトとして消費者に対してもメーカーに対しても多少は役立っている、という自負があったので非常に心外です。

まあ、とは言っても怒りはあまり沸きませんけどね。
なぜかというと、そのECサイトを通して膨大なノウハウを蓄積させてもらったことは事実ですから。もし、そのECサイトが存在しなかったら、自分がアフィリエイターとしてやっていけるだけの自信をつけることができなかったと思いますし、今では、そのおかげで、アフィリエイターとして次のステージに進むためにいろいろ考えていますから、ある意味いいきっかけなのかもしれないですし。

そして、もう一つ、今回の件でいくつか収穫がありました。
前々から変だな〜と思っていたいくつかの謎がわかったような気がしました。

謎1:なぜアフィリエイトしていない?

このECサイトの商品のレビュー記事を豊富に掲載して、一時のノしてきたサイトがありました。
なにしろ出版系の法人サイトだったので記事の質も高いですし、情報量も豊富なのではっきり言って個人レベルで太刀打ちするのはかなり骨が折れます。ライバルサイトとして結構驚異に思っていました。ところが不思議なことに、アフィリエイトリンクを貼っていないのです。ここが非常に不思議でした。
レビュー資材はレンタルだったとしても、サイト運営費/人権費は決して安くはないはずで、何の利益も生み出さないサイトを運営している理由がよく分かりませんでした。
結局、そのサイトはいつの間にか尻すぼみになってしまいましたが、もしかしたら、本当はアフィリエイトをしたくても、規約に抵触して思ったような展開ができなかった(もしくは成果が上がらなかった)、と考えれば納得できます。
2009/04/08補足→久しぶりにそのサイトを確認してみたところ、一応まだ存続してますね。
現在のそのサイトはアフィリエイトしているみたいです。←リダイレクトをかましているので断定は出来ないですが、普通リダイレクトするということはアフィリエイトリンクを隠したいからに違いないわけで。
ただし、SEO的には最弱なツクリになっているのが見てとれます。どうりで、最近このサイトのレビュー記事を見かけないわけだ(ついでに言えば、レビューの品質もごく普通なので、リアルクチコミ系での広がりも望めなそうになし)。
ここまでSEO的にド素人なサイトを意図して作ったと考えるのは無理があります(個人のサイトじゃないんだから)。あえてそうせざるを得なかったと考えるのが順当で、なぜそうせざるを得なかったのかというと、そのECサイトの規約に縛られていから、という推測は当たらずとも遠からずではないかと思いました。

謎2:明らかに規約に反しているサイトがなぜ存続しているのか?

そして、自分のサイト以外でも、明らかにそのECサイトの規約に違反しているサイトがあります。というより、そこそこ有名なサイトはすべからく違反していると言っても過言ではない状態。そういうこともあって、自分も安易に考えていたのですが、逆にこういうサイトは、案外そのECサイトの商品が売り上がってないサイトなのだろうと推測できます。
今回自分が警告を受けた理由は、リミットを超えてしまったからです。逆に言えば、違反しているサイトはまだお目こぼしをされているサイトなわけです。それはつまり、目立つほど売り上がっていない証拠でもあるわけです。
これは非常に貴重な情報。違反しているサイトの売り上げがどの程度以下なのか、そして現実のアクセス数がどの程度なのかさえ、自分のサイトの数値と比較すれば、だいたい推測できてしまうわけですから。(^^;

謎3:なぜこのような厳しい規約を課すのか?

ところで、なぜECサイトがこのような厳しい態度を取るのか。
もちろん、自社の商品を売りたくないはずがないわけで。であるにもかかわらず、せっかく調子が出てきたアフィリエイターの「出る杭を打つ」ような行為をする理由はなぜなのか。
ここが、よく分からないところではあります。
ただし、ECサイト側に立って考えてみれば、いろいろな理由が考えられます。
理由@ 企業イメージの低下を恐れている。 正直、アフィリエイトをする人の中には悪質な行為をする人もいるわけです。例えば、自己クリックなんかはまさにそういう行為ですよね。
もちろん、売り上げ報酬型のアフィリエイトの場合は自己クリックなんて意味がありませんが、まあとにかく、不正にアフィリエイト報酬を得ようとする輩がいるのは事実です。
そういうアフィリエイターを警戒している。
理由A SEO的にアフィリエイトページが強くなりすぎるのを警戒している。 例えばの話、アフィリエイターを野放しにしてしまうと、場合によっては本家本元のページよりアフィリエイトページの方が上位にランキングされてしまうケースも考えられなくはないです。(実際、そういうケースは起こっています)
これは企業のイメージ的にもあまり良くない。ということで、その抑止力として厳しい規約を課している。
理由B 広告費の予算の関係? 当然、アフィリエイト経由でモノが売れれば報酬は支払わなければならないわけです。
とうぜん、それは宣伝費/広告費でまかなっているわけですが、当然無限に予算があるわけではない。
限りある予算の中でアフィリエイトプログラムを提供しなければ行けない関係上、ある一定以下にアフィリエイト経由での売り上げを抑えなければやっていけない。
理由Bに関しては、随分ECサイト側がわがままな感じがしますが、現実はこういうケースも結構あるでしょうね。
ECサイトは、当然表面上は、アフィリエイターに「どんどん売ってください!!」と言いますが、実のところ「あまりアフィリエイターにがんばりすぎてもらっても困る」と言う、いろいろな事情がありそうなのは十分考えられますからね。

悲しいかな、所詮アフィリエイターは末端であるという事実

今回の事件は、いろいろな意味で「アフィリエイトとはなんぞや」という部分について考えさせられました。
よくよく考えてみれば、このような事件ってさほど珍しいことではないんです。
例えば、Google Adsenseの監視の厳しさはアフィリエイト業界では有名です。「アドセンス難民」という言葉があるぐらい、IDを削除された人は多いです。Adsenseの厳しさに辟易して他に鞍替えする人も決して少なくないようですし。
また、ある健康食品関係のECサイトからダメ出しを食らって、事実上消滅したある有名アフィリエイトサイトがあったなんていう話も聞いたことありますし。←ちなみに、ダメ出しを食らった理由は、本家のページにあまりに類似した(つまりは訪問者を勘違いさせかねない)アフィリエイトサイトだったから、という理由らしいですが。
それやこれやを考えると、いつまでも一アフィリエイターとして活動するのも限界があるのかな、という気がしないでもない。結局、考えてみればECサイトの営業マンでしかないわけで、とってもシガナイ商売ですしね。
自分がアフィリエイトを始めた当初は、「売り上がりすぎて困る」なんてことがあるコトさえ想像だにしませんでしたし、もしそういうことがあるぐらいならば、是非ともそういうことで困ってみたいものだ、と思っていました。ですが、現実にそういう問題にぶち当たってしまうと、そんな気楽にも構えてもいられず。(^^;
やはり、あくまでアフィリエイトは一つのステップであり、アフィリエイトだけでずっと食っていくというのは限りなく不可能に近いことなのかな〜、なんて後ろ向きな考えもよぎってしまいます。

後日談

その後、ひょんな事から、その警告を受けたECサイトのマーケ担当者とお話しする機会に恵まれたので、規約について話してみました。
現実の規約の各項目について「こういうケースはどうなのか」的なことを具体的に聞いてみたのですが結構OKな事ばかり。ですが、そのOKなはずのケースで過去に警告を受けた旨を伝えると「その時とは担当者が違うので何とも言えないが、問題ないと思っていただいて構わない」と約束してくれました。
それはそれで非常に有り難いことで、胸を撫で下ろしたのですが、結局ECサイトさんの言うことに一貫性がない上、明らかに規約とも矛盾している発言なのが気になるんですよね。変な話、担当者が変われば180度違うことを言い出す可能性だってなくはないわけで。
こうなったら、細かい疑問をいちいちECサイトさんにメールで聞いてやろうと思ってます。そうやっておけば、万が一の時も「前の担当者からメールでこう言われている」と物的証拠を提示できるからね。(^^;
全体的な印象としては、実際に話を聞いてみるとさほど規約に厳しいわけでもないな、という感じではあったのですが、それと同時に感じたのは、意識の違い。
そのECサイト担当者と自分では規約に対する意識/アフィリエイトに対する意識が結構違っているな、と感じることもありました。

古い記事のまま放置するのは結構NG

ECサイトによって様々だと思いますが、少なくともそのECサイトはページの記述が古いまま放置されていることに関しては非常に神経質になっている感じでした。つまり、値段が古い値段のままだったり、仕様が古いままだったりということに関してですね。
もともと、この点については普段から神経質なECサイトだとは思っていたけど、直接話を聞いてみても、得に価格が古いままであることに関しては予想以上に神経質になっていましたね。なぜかというと、結局アフィリエイトページに書いてあるページとECサイトに飛んだときのページで値段が違ってしまうので、問い合わせが多くなり大変なんだそうです。
もちろん、記述の正確さ/新しさに関しては自分自身も普段から気にはしていますが、現実は非常にページ数が多く、なかなか徹底できないからね〜。この辺は課題。あまり重要ではなくなった記事は削除してしまうぐらいの対策が必要かも?

値段の履歴だけ掲載するのはNG

価格表記の問題絡みでは、こんなことも言われていました。値段の履歴を羅列するような掲載の仕方もだめだとのこと。
なぜかというとこういうことらしいです。
例えば、過去の激安時期の履歴と比べられて、今の値段があまり安くないことが分かってしまったとしたら、機会損失になるから、という考え方のようです。
う〜ん…、半分は言うことは分かるけど、ちょっと器量が狭すぎない? まあ、企業としてはそういう対応をせざるを得ないのかも知れないけど、むしろ逆の見方もあるのではないかと。
値段の履歴が分かれば、買い時も予測しやすいから便利なわけで。巡り巡ってメーカーとしての信頼感の向上に役立つと私は信じますがね。
まあ、それはそれとして、一番問題なのは規約に明記していないことでしょう。それがNGなのであれば、そういうことこそちゃんと規約に書いておいてくれないと。後からダメって言われても困ってしまうわけで。

結局は「ちりも積もれば…」ということだったのかも!?

そんなこんなで、なぜ警告されたのかを自分なりに分析してみると、結局は「ちりも積もれば…」ということで、全体の違反の量がしきい値を超えてしまったのではないか、と考えます。そう考えてみると、自分としても反省しなければいけないところは多い。
確かにそのECサイトの規約に抵触するかしないか以前の問題として、一般論的/道義的にどうなのよ?、という部分もたくさんあったからね〜。そして、ライバルサイトからの通報もあったのかも、という気もした。
ECサイトとしては、パートナー(アフィリエイター)から通報があれば、確認しないわけにはいかない。そして、警告されて言い逃れができないぐらい違反しているサイトと判断すれば、通報者の手前放置するわけにはいかない、というわけ。
2009/04/08〜やはり通報絡みか〜
ここ数日、そのECサイト担当者さんとメールでやりとりしている際に、その用件とは別件で再度「規約に違反している」と警告を受けました。これは完全に自分のミスです。しかし、同じECサイトから2度も警告受けるなんてかっこわりー。(^^;
どういう類の警告かは今回の話題の本筋ではないので省きます。注目なのは、そのメールの文面なんです。「最近、他サイト様より、貴サイト様について連絡が入っております…」とあります。
がちょ〜ん、やっぱり通報する人いるんですね。そして通報があったからこそ、ECサイトも(売り上げがその分落ちることを覚悟してでも)警告せざるを得ない、という図式っぽい。
ということはデスよ、そのECサイトから警告を受けているのは、規約に厳しいからという理由だけでなく、目立っているからという理由も大きなファクターになるわけです。←有力サイトだったり、ライバルサイトだと思っているところでなければわざわざ通報しないですからね(下手に通報すると藪蛇になりかねないし)。
そう考えると、今のところ、警告を受けた相手はこの1つだけだけど、他のECサイトから警告を受けていないのはたまたまなんじゃないかという気もしてきた。
なので、この辺もうちょっと対策なり代替案なりを考えておいた方がいいな〜。ちょっと悩む。