秀丸メール(旧鶴亀メール)
〜究極のメールクライアント〜

Volume049:2005年8月15日(月)

本サイトはフリーソフトを中心に紹介していますが、今回はシェアウェア(使用期限無しの体験版あり)の秀丸メールの紹介です。(従来は「鶴亀メール」という呼称でしたが、最近「秀丸メール」と改称されました)
敢えてシェアウェアを紹介するのには理由があります。
メールクライアントにはフリーのものもいくつかありますが、正直、Outlook Express(以降OE)の方が使い勝手が良かったりします(^^;
まあ、それだけOEが良くできたソフトだとも言えるのですが、「OEだとウィルスが怖いから他のメーラにしたい」と相談されても、なかなかフリーのメールソフトでいいのがなくて困るんですよね。
ところが、最近は「Mozilla Thunderbird(モジラ・サンダーバード)」というメールクライアントが登場しました。フリーのメールクライアントの中ではダントツに優秀なソフトだと思いますので、そのうち紹介しますが、今回は「秀丸メール」を紹介します。
個人的な評価では、サンダーバードより数段上だと思っています。(シェアウェアですから、そうじゃなきゃ成り立たないんですが^^;)

【OEの弱点】

さて、話はさかのぼりますが、数年前までは筆者もご多分に洩れずOEを使っていました。
ですが、ある理由がきっかけでOEから乗り換えました。
確かにメールをやり取りするという機能に限って言えば、OEは他のメールクライアントに比べて遜色ないどころか、むしろ高機能/高性能で、しかもWindowsに初めから付いてくるのですから、使わないはもったいないぐらいのソフトだと思います。
ところが、ある程度長い期間OEを使ってくると、その限界も見えてくるもので…。
筆者にとって、OEの最大の弱点「データの移行が非常に困難」もっと広く言えば、「メール環境の運用(引越/再構築/整理等)が困難」。この一点に尽きました。
同じパソコンでOEを使っているならば特別不便しないのですが、パソコンを買い換えたりWindowsを入れ直したりしたときにOEの環境を移行するのが非常に面倒です。メールデータだけならばまだしも、フィルタリング規則などをバックアップしようとなると、レジストリエディタで手動で退避しなければならなかったりと非常に困難。
環境を移行する機会はそうたびたびあることではありませんので、非常に困難であってもちゃんと移行できるのならばまだいいのですが、実際にやってみると移行できるはずのものができなかったり、うまく再現されなかったりと何度か痛い目をみました。
なにしろメールクライアントは筆者にとっては仕事になくてはならない道具ですから、データを失うかもしれないという不安を背負って使い続けるというのはとても居心地が悪い。
このような経緯でOEをあきらめ、データが保証されるメールクライアントはないものかといろいろなメールクライアントを調査してみました。そして最終的に辿り着いたのが秀丸メールでした。

当初、第一目的はデータの運用性であって、機能的には「OEと同程度の機能を持っていればラッキー」ぐらいに思っていたのですが、実際秀丸メールを使ってみると、機能の面でも非常にメリットが大きいことが分かってきました。
一言で言えば、メール管理のしやすさが格段に違います。


@-1 メールフィルタリング機能が強力
メールをフォルダに自動的に振り分けるだけでなく、フィルタリング規則に合致したメールに自動的にマークを付けたり、文字色を変更できたりもします。

↓赤字にする



@-2 フィルタリング規則が作りやすく管理しやすい
お恥ずかしながら、秀丸メールに出会うまでは、「フィルタリング規則=スパムメール対策」程度の認識しかなく、またフィルタリング規則を作るのは何かと面倒なためほとんど使ったことがありませんでした。
ところが、秀丸メールの「簡単振り分け設定」機能を使うと、ウィザード形式でフィルタリング規則を生成できますので非常にお手軽。
ふと「このメールはXXXXフォルダに自動的に入るようにしておきたいな」と思い立いたったら、その場でサクっと作成できてしまいます。
しかも、フィルタリング規則が単純なテキストファイルで記述されるので、小難しいことを考えずにとりあえず規則を作ってしまい、あとから見直したり整理したりするのも簡単。
例えば、@-1で紹介した赤字にする規則は以下のように記述されます。
赤字にする
"Subject:" が "赤字にする。" で始まる
→ "赤"の色付け
読んで時のごとくです。(まあ、こんな限定的な規則は普通作りませんが^^;)
フィルタリング規則による自動整理を知ってしまうと、手動でメールを分類していた自分がばかばかしく思えます。


@-3 送信メールに対してもフィルタリング可能。
受信メールはもとより、送信メールに対してもフィルタリングが可能なので、特定の人とのやり取りを自動的に専用フォルダに集めるなどということも可能。


A スレッド表示が可能
掲示板のようにツリー形式で相手とのメールやり取りの流れを把握してメールを見ることができるので、非常に便利。
↓こういう感じ。



B カスタマイズが強力
ショートカットキーの定義を自由に変更できますし、メーラの挙動に関しても非常に細かく指定できます。


C 高度なマクロ機能
この機能は筆者は使っていないので詳細はよく分かりませんが、秀丸メールはエディタ部分に、秀丸エディタ相当品が組み込まれています。
従って秀丸エディタの強力なマクロ機能を利用することができます。
マクロを使えば、受信したメールを定型業務に従って自動処理するアプリケーション的なものさえ可能です。
秀丸メールを愛用する方の中には、このマクロ機能を用いて、業務の効率化/自動化に成功しているかたもいらっしゃるようです。

…その他、検索のしやすさ、アカウント管理のしやすさ(多数のアカウントを持っている場合は重宝します)、処理スピード等々、メリットを上げればキリがないのですが、興味がわきましたら、まずは体験版(起動時に警告ダイアログがでますが、使用期限や機能制限はありません)をダウンロードしてみることをお勧めします。


●関連リンク●

↓秀丸メール↓
http://hide.maruo.co.jp/software/tk.html
↓秀丸エディタ↓
http://hide.maruo.co.jp/software/hidemaru.html
↓Mozilla Thunderbird 日本語版↓
http://www.mozilla-japan.org/products/thunderbird/