EPSON Directの分析/評価/評判
(2007/04/30→…→2011/02/15[大幅に加筆]→06/16[BTOからの脱却を図ると思われる追加&古い記述削除])
【基本的にニッチ戦略のメーカーだと思った方が良い】
EPSON Directの魅力は何か? と聞かれると、正直非常に説明が難しいです。
なぜかというと、EPSON Directは基本的にニッチな戦略を主体とするからです。つまり、価格とか性能とか、誰もが分かる良し悪しの基準では判定できない部分を売りにする機種が多いので、そのニッチなニーズを理解できない人にとっては全く魅力が伝わらないからです。(^^;
ぶっちゃけ、EPSON DirectはNECや富士通等と真っ向勝負できるほどのラインナップや販売網を持っているわけではないので致し方ありませんよね。
具体的にどうニッチを狙っているのかというと、時代によってニーズも変わるので一概には言えませんが、
・静音性
・メンテナンス性
・非光沢液晶
・実用本位
といったところでしょうか。
この辺、機種毎のページでそれぞれ解説していますので、このページには詳しいことを書きませんが、これらのキーワードが、具体的にどういう事を意味するのかが想像できないと、多分EPSON Directを買っても逆に後悔しかねませんのでご注意を。←例えば、非光沢液晶は発色は良くないので、DVD等を少しでも美しい映像で観たい思う人には向きませんから。


【最近のEPSON Directの動向】
最近のEPSON Directの動きを見ていると、かなり心配なところがありますね。
基本的にニッチ戦略であるという話はしましたが、最近のEPSON Directは量販店にも進出しつつあるのです。つまり、ニッチなマーケットではなく、もっと一般大衆的なマーケットを目指している感じがあるのです。
現在、EPSON Directを展示している店舗
店舗 詳細
一部のビックカメラ ビックカメラの有楽町店本館および池袋本店PC館には、EPSON Directの実機が展示されています。
自分も何度か池袋店の方に行ってみました。全機種ではないですが、主な機種はデスクトップもノートも置いてありました。
また、新機種も比較的早く展示されますので有り難い。
一部のエディオングループの店舗 具体的にどのお店なのかは確認できないのですが、エディオングループの一部の店舗ではエプソンダイレクトのPCを置いているらしいです。
唯一自分が確認できているのは、ISHiMARU本店(石丸電気 秋葉原本店)のみ。
ここは以前は、沢山エプダイのPCを展示していて、機種の数だけで言えばPLAZAに迫る勢いだったのですが、最近はかなり縮小気味ですね(他のメーカーにだんだん浸食されて来ています)。しかも、新しい機種が入ってくるのがだいぶ遅い感じ。

いや、もちろん、実機を店頭で確認しやすいという意味では消費者としても有り難いと思いますし、実際露出度が上がったのは確かでしょう。ですのでそれに伴って売上げも上がっていると思うのですが、はっきり言って弊害もかなりあると自分は感じます。
その弊害とは何かというと、「実用性よりも売りやすさ」を重視した製品作りにシフトしつつあるということ。
これはどちらかというと、量販店側からの強い要望でそうなっていると思われます。量販店側からの要望は以下の2点が非常に大きな比重を占めるのではないかと思われます。
・価格が安いものを
・見た目が美しいものを
価格が安いのは当然としても、量販店は見た目の美しさ(もしくはカッコ良さ)を求めて来ます。具体的には、マット処理よりも光沢処理を求めるのです。量販店側としては、そういう見た目的にキラキラしている商品の方が売りやすい(売れやすい)に違いないのです。
光沢液晶を搭載するNJ5500E。画面に周りが映り込んでいるのが分かるかと思います。
だからこそ、店頭で売られているPCは天板もパームレストも光沢系の塗装がほとんどなのです。そしてもちろん、液晶も発色が良い光沢液晶を搭載したものばかりになるのです。
一方、現実に使う場合、これらは全く有り難くないんです。光沢系の塗装は非常に指紋が目立ちやすく汚れが常時気になりますし、光沢液晶は映り込みが激しいので、長時間の利用には向かないです。ですが、大抵のお客さんはそんなことは知りませんので、見た目的にキラキラしていて高級そうな方を買っちゃうんですよね。(^^;

逆に言うと、それまでのEPSON Directは、店頭で展示される機会が少なかったからこそ実用本位を貫くことが出来ていたのですが、今はそうも言っていっていられなくなってきたというわけです。
この辺良し悪しですが、前のEPSON Directはニッチならではの良さがあっただけに、それがだんだん薄れつつあるのはちょっと寂しい気もします。


【BTOからの脱却を図ると思われる】2011/06/16
先日、EPSON Directが、SMB(スモールビジネス)向けのSシリーズを発表しましたが、それに伴い、EPSON Directは大きく舵を切った感じがします。
EPSON Directがどうしてこのようなシリーズを創設したのか、その辺についてインタビューした記事が公開されています→エプソンダイレクトが「Endeavor S」シリーズに込めた意味~価格とサービスを両立させ、個人事業者に最もお得なPCを目指す

つまり、EPSON Directはこう考えているのだと思います。
EPSON Directの考え 勝手なコメント
長期的にはBTOからの脱却。
もう、BTOは歴史的使命を終えつつある?
BTOのデメリットが大きい。
なんだか、Dellも同様の事を考えているようですけどね。

…とにかく、それだけPCはコモディティ化(日用品化)している証だと思います。
例えば、WiiをBTOで買えるとして、どれだけの人がBTOで買うでしょうか? 全くゼロだとは思いませんが、割合としては非常に少ないでしょう。
なぜならば、BTO注文するからには、その場で持ち帰れないんですよ。「だったら、ここに積んであるヤツでいいよ」ということになりますよね。それと同じ事だと思います。

そして、BTOであるということは、コストの面でもデメリットがあります。中国で大量生産できないわけですから。
上記インタビュー記事から引用します↓
…(NP25Sは)従来製品からスペック固定型として提供していた製品でもあります。そのため、中国で組み立てるのが基本であり、Sシリーズになってもそれほどトータルコストが変わらない。(国内製造の)Endeavor AY311SやEndeavor NY3200Sとは、もともとコスト構造が異なるのです。ですから値下げ幅は自ずと小さくなってしまったというわけです。

--今後、スペック固定モデルが増加するということは、中国生産の増加につながりますね。

河合 それは必然的に増加すると思います。しかし、Sシリーズにおいても一部BTOが可能ですから、それらに関しては日本国内の生産拠点を利用することになります。
EPSON Directにとって、BTOである(国内で組み立てなければいけない)というのが、コストアップの大きな要因であることが伺えるやりとりです。
法人向けの販売比率をより高めたい EPSON Directに限らず、法人向けのPC販売を強化しようとしている会社は多いです。
何故かというと、スマートフォンやスレートPCが個人消費者に広まってしまうと、個人でPCを買う人が少なくなる懸念があるからではないかと。
というか、もうすでにその傾向が出ており、かなり危機感を持っているためこういうことになったのだと自分は考えます。
そういう切羽詰まった事情がない限り、一度ラインナップ落ちした古い仕様のPCを引っ張り出してまで、Sシリーズを作る理由が見つからないからです。
ニッチではなく、飽くまでメジャーを目指す 以前のEPSON Directは、どちらかというと、マニア受けするPCを中心に揃えている感じがあり、更に言えば、他メーカーと違ってデスクトップPCが製品の中心的存在でした。そして、そういうニッチなところに特化する事で生き残る戦略を取っていた感じがあります。

ところが最近は、量販店に進出するなどもっと一般的な顧客を獲得しようと動き出しているのは確かであり、製品もより一般受けするものに急激に変わってきた感じがあります(得にノート)。
そういう、根底の戦略の部分で昔のEPSON Directと今とでは全く違う感じを受けます。

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