「業界トレンド」としてのゲーム推奨モデルパソコン
(2007/11/18)
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【「ゲーム推奨モデル」という不思議なパソコン】
世の中には「特定ゲーム推奨モデル」という不思議なパソコンがあります。
パソコンは、本来汎用の機械です。用途を限定しない汎用の機械であるからこそゲーム機ではなくコンピュータなんです。汎用だからこそゲームはもちろん、インターネット、メール、プログラミング、いろいろできるんです。
それを、『「モンスターハンターフロンティアオンライン推奨モデル」みたいに限定してどうする』と始めは思っていました(^^;。

…ですが、最近のPC業界、こういうパソコンがトレンドになりつつあります。それは、パーツショップ系PCベンダーのネットショップを見れば分かります。
ほとんど全てで、ゲーム推奨モデルというのを用意しています。モンハン、リネージュII、FF XI、LOST PLANET、HALO2、更にはセカンドライフまで、有名どころはだいたい揃っています。
こういう推奨モデルは、PCベンダーとしては結構手間がかかるものです。まずゲームメーカーと交渉しなければいけませんし、ハード的にもゲーム推奨環境をクリアしていればいいという話ではなく、もっと厳しいレベルで互換性を検証してからでなければ「推奨モデル」は名乗れません。
そして何よりも、そういう手間暇をかけるからには、売れなければ意味がないわけで、逆に言えば売れているからこそ、そういうモデルがたくさん存在するんです。
確かにパソコンの用途としてゲームは非常に大きなシェアを占めると思います。そして、PCのスペックによってはゲームができない可能性があると言う意味で「分かりにくい」のも事実です。
であれば、最初から「そのゲームの動作を保証」すれば安心ではないか、という理屈なんでしょう。

それにしても、個人的にはよく分からないんですけどね。
パソコンでやるゲームは、ゲームを楽しむだけでなく、ゲームを動かすまでを楽しむことができるからいいんです(^^;。推奨モデルは、動くのが保証されているだけに、逆に楽しくないんですよね。
やれ、グラボのドライバが古いだの、HDDの空き容量が足りないだの、はたまた電源容量が不足気味で不安定になってしまった、だの、いろいろなトラブルがあるから楽しいんです。そういうトラブルを楽しむぐらいの気持ちでないと、あえてPCでゲームをやる意味があまりない気がするんですよね〜。


【来年は特定用途PCの年か??】
個人的な感想はともかく、今後のPC業界、ゲームに限らず用途を明示したPCが売れ行きを伸ばしそうな気配がします。
例えば、KOUZIRO(旧フロンティア神代)。
KOUZIROはもともとゲーム推奨モデルのパソコンはかなり充実しているメーカーですが、それに加えてFRONTIERクリエーターズなる、CG/CAD/映像編集系クリエーター向けのパソコンをラインナップしています。
その他にも、NECではハローキティモデルとか、「しましマーチ」コラボモデル、EPSON Directの「デジタル暗室モデル(Endeavor CM3100)」など、かなりピンポイントなモデルも。

…さて、問題は、DellやHPが来年どう出てくるか。これら海外組は、今のところそういうモデルは用意していません。
国内に目を向けると、ツクモ、ドスパラ、KOUZIRO、MCJ等、ほとんどのショップはゲーム特定モデルを用意していますし、NEC、東芝などの大メーカーも進出し始めています。
であるにもかかわらず、DellやHPなどの海外組は全くその気配がありません。
HPは無理としても、Dellが来年あたり大々的にやってくれそうな気がするんですが、希望的観測?
世界共通モデルを大量生産して展開することを基本姿勢とするDellですから、そこから逸脱する、日本ローカル仕様のPCとなると動きにくいのはよく分かります。ですが、XPSというもともとゲーマー向けのシリーズを持っていることですし、このトレンドをいつまでも放置しておくとマズいんじゃないの? という気がします。(勝手なお節介ですが)


【WindowsVista不振の時代を乗り切るアイディアとなるか?】
ところで、このような最近のトレンドは、もしかしたら、WindowsVistaの不振が遠因になっているのかもしれません。予想外のWindowsVistaの苦戦で、OSの魅力でパソコンを売ることができません。ですので、PCメーカーはどうやってパソコンを売ればいいのか苦心しています。そういう状況にあるからこそ、OS以外の部分でのアピールポイントを出していかないといけないというわけで。
また、ネットショッピングがどんどん一般化しつつある今日において、どんなにモデル数が多くなっても店頭での展示スペースを考えなく済むわけです。
つまり、用途別にラインナップを細分化してもネットショップで売る限りにおいては「ディスプレイできない」という問題はないわけです。そういう世の中の流れ的にも、用途細分化の方向に追い風が吹いています。
なので、とうとうパソコンもロングテールの時代に突入なのかも!?