Core Duoとは?~その意義~
(2006/02/21→02/23)
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関連→Core2Duoとは?
期待の「Intel本命デュアルコアCPU」と言われているCore Duo。
Core Duoの登場で、本格的にノートPCもデュアルコアCPU時代が始まったと言えるでしょう。
Core Duoの詳細スペックやその原理などの詳細はそのうち機会があったら記事をあげようかと思いますが、このページではもうちょっと違う視点でCore Duoを理解したいと思います。
Core Duoは、技術的にもいろいろ新しいのですが、それと同じぐらい興味深いのは、このCPUの意味するところ。
Core Duoは今後のパソコンの動向を占う上で重要なCPUだと思います。


【クロック数の向上によるCPUのパフォーマンス向上は限界】
Core Duoの登場は、これを如実に物語っています。
もちろん、デスクトップのCPUではとっくにデュアルコアが主流になりつつありますが、PentiumDは、あくまでシングルコアのCPUをベースにして、デュアルコア用の改造を施したCPUです。
一方、Core Duoは完全にデュアルコア用に作り直したCPUですので、もう後戻りはできません(^^;。Intelの姿勢として、完全にマルチコア化の方向に梶を切ったと見るべきでしょう。
まあ、それだけに非常に効率的に2つのCPUを協調させて動作させることが可能です。


【IPCの向上によるCPUパフォーマンス向上も限界】
もちろん、CPUのパフォーマンスを向上させる方法は、クロック以外にもIPC(Instructions Per Clock)を向上させることによっても可能です。一般に、こちらの方法の方が効果が大きいのですが、敢えてコアを増やすという手段を選んだのは、IPCの向上ももう限界に来ていると見るべきでしょう。
ただし、これに関しては、現在でもブレークスルーは存在します。Crusoe(クルーソー)、Itanium(アイテニアム)等で採用されているVLIWです。ただ、アーキテクチャを大転換してまで採用するに値するほど有効かとなると大いに疑問。
もしかしたら、次世代のCPUあたりで採用されるかもしれませんが。


【デュアルコアでも十分低発熱/省電力のCPUが可能】
これが、Core Duoの最大の成果でしょう。
熱に関してそれほどシビアでないデスクトップがマルチコアに移行するのはある意味当たり前ですが、熱にシビアなノートでも可能だということが証明されたわけです。


【Intelの失地回復】
デスクトップ用CPUの分野では、IntelはここしばらくAMDに先を越されてばかりでした。64ビット化、EDB対応、デュアルコア化、省電力テクノロジーなど、常にAMDが先んじて投入して来た感じがあります。
特にデュアルコア化については正直「付け焼き刃」と言われてもしょうがない状態でした。
そもそもの原因は、NetBurstアーキテクチャにあります。
PentiumIII→Pentium4に移行する際に、Intelはさらなる高クロック化を目指してNetBurstという新しいテクノロジを採用したのですが、このNetBurst、予想を上回る発熱と消費電力に悩まされ、結局当初目論んでいた高クロック化が全くといっていいほど実現できませんでした。
それだけならまだしも、発熱/消費電力の面でかなり不利だということが分かってしまったNetBurstは、つまりノートPCには絶望的なほど向いていないということです。これは大問題です。
そこで、Intelは妙案を思いつき、不思議なCPUをリリースします。PentiumMです。
このCPU、アーキテクチャー的にはNetBurstではなく、一世代前のP6(PentiumIII)をベースに開発されたCPUでした。本当ならば、NetBurstにバトンを渡して引退を待つばかりだったはずのP6を、まさかの再起用!。
ところが、PentiumMは非常に良くできたCPUでした。クロック当たりのパフォーマンスが良好で、消費電力/発熱も非常に低く抑えられていたからです。PentiumM、ひいてはP6アーキテクチャの優秀さ/バランスの良さが再評価されたわけです。
そして、そのPentiumMのデュアルコア化版であるCore Duoは、PentiumMの良いところをそのまま引き継いでいます。また、SMARTキャッシュというダイナミックに割り当てを変更する新しい機構の共有キャッシュを搭載しており、デュアルコアCPUとしての出来も優秀。
ということであれば、このアーキテクチャをデスクトップに展開しない理由がないわけで、実際そういう計画のようです。参考→デスクトップ用Core Duoの速攻ベンチマーク:Intel Core Duoファーストインプレッション (MYCOM PC WEB)
ノート用CPU→デスクトップ用CPUという、通常とは逆方向の展開ですが、さすがのIntelもNetBurstにこだわってはいられなくなったようです(^^;

そう、IntelにとってCore Duoは単なる「新しいノート用CPU」ではありません。デスクトップ市場で失ったマーケット(海外では、結構AMDにシェアを取られている)と、テクノロジーリーダとしてのプライドを取り戻すためのノルマンディー上陸作戦です。失地回復です。ナチス・ドイツをやっつけるんです。(そうじゃないか)
もちろん、AMDも次の手を着々と準備してますが、Core Duoは久しぶりに現れた強敵でしょう。
果たしてどうなることやら。非常に興味が持たれるところ。