WOL(Wake On Lan)とは
(2004/1/29)

実は、Wake On LANネタは、載せるべきかどうか悩みました。
なぜかというと、
1.全てのハードウエアで動作するわけではない。
2.(会社のパソコンも含めて)複数台のパソコンを所有しているユーザでないと意味がない。
3.相性問題が頻発するので、ある程度の経験がないと実際はなかなかうまくいかない。
という事情があります。
ですが、意を決して解説してみましょう。
ハードさえ対応していれば、追加投資は全く必要ないので、動作すれば儲けものです。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

さて、まずはWOLという用語の解説です。
Wake On Lan(ウェイク・オン・ラン)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
かなりパソコンの経験が長い方でも、案外知られていないこの機能、実は非常に魅力的な機能なのです。
略してWOLと言われるこの機能を使えば、LAN上にあるPCの電源を他のPCからONにできるのです。
あとは、VNC等のリモートコントロールソフトを用いれば、居ながらにして他のPCを意のままに操れるのです。
実際、パソコンのカタログにもWOLに対応しているかどうかを記載しているケースはまれですし、メーカの窓口に質問しても答えてくれないことが多いです。
なぜか。
一つには、WOLが使うためにはいくつかの条件がそろわなければならないので、答える側としては一概に答えられないからです。

条件(1) (ネットワークカードをPCIスロット等で増設している場合は)ネットワークカードがWOLに対応していなければならない。
条件(2) マザーボードがWOLに対応していなければならない。
条件(3) OSがWOL機能に対応していなければならない。
条件(4) 電源がWOLに対応していなければならない。

これらの4つの条件がそろって初めてWOLが機能するのです。
条件(1)(2)に関しては、メーカ製のPCは神のみぞ知る領域です。
概して、デスクトップパソコンはかなりの確率で対応していることが多いですが、ノートパソコンとなると、対応していないパソコンの方が多いのではないでしょうか。
メーカ製のパソコンは、この辺の使用頻度の低い機能は省かれてしまうことが多いですし、あまり重要視もされないのが現状です。
実際メーカ側でも、WOLに対応しているかどうかを問い合わせても(わからないので)回答してくれないケースも多いようです。

条件(3)に関しては、Windows系に限って言えば、Windows98以降ならば筆者自身WOLを動作させた経験があるので、世の中で動いているWindowsのほとんどはWOLに対応していると言えます。
ですが、これは建前。
同じOSを使っていても、すべてWOL対応のハードウェアのハズなのに、A社のネットワークカードだと動作して、B社のネットワークカードだと動作しないなどの、いわゆる相性問題という現象がいまだに頻発します。
これは、OS側の責任なのかハード側の責任なのかは微妙なラインですが、例えばWindows2000だとダメで、WindowsXPだと動作するケースもあります。
また、条件(4)に関しては、基本的に電源はWOLに対応しているはずなのですが、ここにもごくまれに相性問題が発生します。
ただし、パソコンを自作する人も、ケースと電源ユニットを別個に買い求める人は比較的少ないぐらいですから、パソコンを使っている方のほとんどは、はじめからついてきたものをそのまま使っているのが一般的でしょう。

要するに、WOLはやってみなければ動くかどうかが分かりません。
まずは、あなたのパソコンはWOLが動作するかどうか、まず確認してみましょう。

<前へ  Home  次へ>