98/SE/MeはNT/2000/XPに比べて不安定なOSだとよく言われます。 果たして本当なのでしょうか。 技術的な見地から検証してみましょう。 Windowsには、大きく分けてWindows3.1から始まり、95/98/Se/Meと続く、いわゆる16ビットWindowsとWindowsNT/2000/XPという32ビットWindowsがあります。 この両者の違いを簡単にまとめると、以下のようになります。
極めて単純化して言ってしまえば、16ビットWindowsは1車線のOSであり、32ビットWindowsは2車線(以上)のOSなのです。これは、ビット数が2倍になったということとは本質的には関係ないのですが、細かい説明は省きます。 要するに、2車線になったことで、Windowsとアプリケーションで車線を分けられるようになったということを意味します。 1車線の場合は、Windowsもアプリケーションも同じ車線を使うしかありませんので、アプリケーションが事故を起こしてしまう(固まってしまう)と、その後ろに続く車は渋滞してしまいます。 後ろを通行している車の中にはアプリケーションはもとよりWindowsもいるのでWindowsの処理も完全にストップしてしまいます。つまり、マウスやキーボードの制御もできなくなってしまい、Windows全体が固まってしまうということです。 ところが2車線あり、1車線はWindowsが占有する車線としたらどうでしょう。アプリケーションが使う車線で渋滞が起こっても、もう1車線はスムーズに通行できます。そちらの車線を通って、救急車やパトカーが通ることができるのです。これら救急車両により事故を起こした車だけをレッカー移動することができます。 言い換えれば、非常時でも自由に使用できる車線が用意されておらず、無数の車の中のたった1台が事故を起こしただけで、後方の全ての車が影響を受けてしまう構造が不安定だと言われる大きな要因になっています。 【しかし、それほど不安定なのか?】 実際、実用に耐えないほど不安定なのか? というと、そこまで不安定だとは思いません。 ただ、私のように、かなり多くのアプリケーションをインストール/アンインストールするような環境だと、だいたい2年が限界です(^^; だいたい使い始めてそれぐらいの時期に原因不明のアプリケーションエラーや、急激なパフォーマンスの低下に悩まされてOSの再インストールを余儀なくされることの繰り返しでした。 ただ、「Windowsが不安定で困る」という方の多くは、サービスパックやHotFixをまったく入れていなかったりする場合が多いです。 もちろん、最新のアップデートを何でもかんでも入れればいいのかというと、そうとは限らないところが難しいところなのですが、とりあえず不安定で悩んでいる方は、WindowsUpdateを使ってWindowsを最新の状態にしたり、アプリケーションの修正パッチが製造元のホームページで公開されている場合もありますので、それもチェックしてみてください。 |