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2012/04/03

広告代理店とは何か?

「電通」の名前は知っていましたが、広告代理店という種類の会社がどういう仕事をしているのか、というのは、よく知らなかったんですよね。
ECサイトさんやASPさんと話をしていると、「広告代理店」という言葉はよく出て来ます。なので、実際にどういう存在なのか聞いてみたことが何度かあるのですが、どうも話が漠然としていてイメージが沸かなかったんです。まあ、ECサイトさんの立場から考えれば、あまり喋りたくない類の情報でしょうし。
ところが、先日、偶然にも広告代理店の人と直接話す機会がありまして。それでやっと分かりましたよ。
広告代理店は、
商品をどうすればより多くの人に認知してもらえるかをメーカーと一緒に考える会社
ですヨ。
広告代理店は、人の目に多く触れるメディアを持っていたり、そういうメディアに対してコネクションを持っている会社なのです。会社によって違いますけど、TV、ラジオ、新聞、ネット広告メディア、クチコミ系メディア等々です。
その情報伝播力を生かして、より多くの人に認知してもらえるように広告を打つのが基本的な仕事です。それプラス、プロモーションの手法についても非常に沢山のノウハウを持っているのが強みなのだと思います。
例えば、若い女性に訴求したい場合はこういう風にプロモーションすると受けますよ、とか、この手の商品は、既存のメディアで広告を出すよりも、ネット系の広告のほうが効果が高いですよ、的なノウハウ。
もちろん、全てのメーカーが広告代理店を使っているわけではありません。小さいところは、広告代理店にお金を払う余裕が無いですから。
ですが、大きな会社になればより多くの人に認知してもらわなければ広告の効果が出ないわけです。

例えばTVのようなメディアでCMを出すとなると大変です。まずは、どういうCMにするか企画しますが、そもそもCMを作るノウハウなんてあるはずありません。ましてや芸能人を起用するとかいう話になってしまうと、メーカーの手に負えなくなります。
そこまで大規模な話でなくても、例えば、どこかの場所を借りて発表イベントを開催するとかでも結構大変ですよね。(人集めからして)
その辺の業務を一手に引き受けるのが広告代理店ということになるわけです。

この関係は、もちろん、アフィリエイトプログラムという広告プログラムだって例外ではないわけです。全てのECサイトがそうではありませんが、ASPでアフィリエイトプログラムを運営/管理している人は、ECサイトの人ではなくて広告代理店であることさえあり得ないことではないわけです。いや多分、いろいろな人から聞いた断片的な情報を繋ぎ合わせると、結構当たり前な話っぽいです。

この構造がもたらすものは…

こういう構造にならざるを得ないのはよく分かります。ECサイトにとってアフィリエイトプログラムは商品を広告する手段の中の一つでしかないわけですから、その運営を広告代理店に任せるのは、決しておかしなことではない。
ただし、アフィリエイトプログラムの場合、こうしてしまうと非常にマズイことが起こりうるのです。いわゆる、不正なアフィリエイトに対して鈍感になってしまうのです。

広告代理店にすれば、アフィリエイトプログラムの効果が出ることが大事であり、どうやってアフィリエイターがアフィリエイトしているかに関しては無関心です。
例えば、アダルトサイトNGなECサイトでありながら、そういうところで詐欺的な手法でクリックを稼いで多大なアフィリエイト報酬を得ていたとしても、広告代理店は目をつぶってしまう可能性が高いです。何故ならば、アフィリエイトプログラムの健全性を保つことよりも、成果を出すことのほうが大事だからです。
このような行為を放置した結果、企業イメージが悪くなってしまったり、アフィリエイト報酬の支払いが多い割には実際の売上に繋がらなかったりします。(CPP広告の場合)
このような事態に直面して初めて、ECサイトは過ちに気が付くわけです。

まあ、痛い目を見たECサイトは結構多いと思いますし、さすがにECサイトの方も以前に比べればその辺のことを分かっているみたいですから、今時、広告代理店に丸投げするECサイトは滅多にないと信じますけどね…。

広告代理店の存在理由

イカン、勢いで広告代理店が悪者っぽい書き方になってしまいましたが、そうではないです。
このページで自分が書きたかったのは、広告代理店の存在理由であります。そして、存在理由がよく分かったということを書きたかったのです。
チラシを刷って、店の前で通行人に配る程度の広報活動であれば自分で出来ますけど、大企業ではわけが違いますからね。そういう業務に忙殺されるぐらいならば、本業(良い商品を作る)の方へエネルギーを注いだほうがよっぽど建設的ですから。
ですので、広告代理店は使い方次第ということです、ハイ。