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2010/06/06→06/15[これも合併の影響?]

若干視点を変えてレポート

かなり報告が遅れましたが、今回もLinkShareの見本市に行ってきました。(詳細→第8回 アフィリエイト大見本市)
今回、リンクシェア・ジャパンが始まってから(米LinkShareから独立してから)5周年ということで、いつもより更に大規模な見本市になりました。
確かにブースはメチャメチャ多く、かつ活気もあってとても楽しかったのですが、やっぱり限られた時間内で回れるブースの数は限られているので、個人的には普段の見本市と特別変わったことはなかったです。
ところで、これだけ大規模になると1日だけの開催はちょっともったいな〜。会場のセッティング作業があるのでどうしたってお客さんを入れるのはお昼過ぎになる。なので、1日間の開催とは言っても、実質半日(5時間程度)です。いくらなんでも短すぎ。もう少し夜遅くまでできないもんかね?
もしくは、理想は2日間の開催。そうすれば2日目は午前中から夕方まで目一杯時間使えるわけで。

結果として、回りたかったブースの半分も回れなかったな〜。決定的に時間が少なすぎだったのが残念&もったいない!

まあそれはともかく、興味深かったのは、トラフィックゲートの合併後初めての見本市だということです。そして、その影響でトラフィックゲートがブースを出していました。

トラフィックゲートのブース

ちなみに、トラゲの何をプロモーションしていたのかというと、主に携帯アフィリエイトをプロモーションしていたみたいです(トラゲに興味がなかったのでブースの人に詳しく聞いていないので間違っているかも)。
確かにLinkShareは携帯アフィリには弱いから、携帯でやるならトラゲの方が良いのかもね。

そしてもう一つ興味深かったのは、その隣に楽天のブースもあったこと。

楽天アフィリエイトのブース

↓開催した場所は東京国際フォーラム(東京丸の内)
トラゲの隣に陣取っているぐらいだから、トラゲに入っている一ECサイトとして出展しているのかと思ったら、そうではないです。楽天アフィリエイトをオススメするブースでした。
じゃあ、楽天アフィリエイトがいいのか? トラゲがいいのか? LinkShareがいいのか? 極めて分かりにくいことになってます。多分、「3つ併用して下さい」というのが公式見解ではないかと思われますが。(爆)
…ですが、LinkShareでアフィっている人が多い現場においては説得力のない話ですな。あそこの一角には違和感を感じた来場者は少なくないはず。
申し訳ないですけど、リンクシェアに比べればトラゲが特別魅力的なASPとは思わないし、ましてや楽天アフィリエイトなんてほとんど論外と言っても過言ではないです。ASP事業者として見た楽天は、はっきり言って話にならないぐらい稼げない&不便ですから。(→その辺の話はこちら参照)

…なので、アフィリエイター視点から見れば、今回の合併は、業界のリーダーであるLinkShareの主導という印象があるのですが、残念ながら多分そうではないです。表面的にはLinkShareを立てているのかも知れませんけど、イニシアチブはお金持っている楽天の方でしょう。
ですので、今回の合併でLinkShareが強化されることになるのかというと、結構微妙なところだったりするのではないかと。凄く意地悪に考えれば、むしろLinkShareアフィリエイトを楽天アフィリエイトの仕組みの中に取り込もうと画策しているとも考えられる。例えばの話、LinkShareの報酬を現金ではなく楽天スーパーポイントでの支払いに切り替えるなんていうことがないとは言えない。
まあ、そんなことをしたらLinkShareの有力アフィリエイターの大半は他ASPに流れると思いますけど、楽天は飽くまでアフィリエイトが本業ではなく、ショッピングモールが本業。LinkShareを弱体化することにより、ECサイトを楽天市場に誘致しやすくできれば目的は達成できる、という穿った見方もできるわけで…。
この辺について、参考なる記事があります→リンクシェア合併の背景に楽天のソーシャルメディア戦略
湯川鶴章氏(TechWave編集長)が書いた記事ですが、この人は見本市の現場でスペシャルトークセッションのモデレータとして出演していた人でもあります。(下写真)

なので、それなりに信頼度が高いものだと思いますし、また、非常に説得力がある内容です。
本当にそれを意図した合併なのかどうかは分かりませんし、ましてやそれがうまく行くかどうかなんてもっと分かりませんが、なかなか面白い試みではあると思います。

ただし、自分はひねくれているので、こうも考えるんですよね。
「そろそろアフィリエイト業界も統合/合併の時代になったのか?」と。毎年市場規模が伸び続け、新ASPもどんどん登場した時代は終わったということです。確かにASPが多くなりすぎたのは事実でしょう。
なので、今回の件は始まりに過ぎないのではないかと。今後、例えばA8とバリューコマースが合併なんて言うことが絶対あり得ないとは言えない気がします。そしてどこのASPも「これからは決まったパイを奪い合わなければいけない生き残りの時代に入りつつある」という感覚を持っていると思うんですよね。
2010/06/15

これも合併の影響?〜楽天がバリュコマから脱退

その後、アフィリエイト業界では大きな動きがありました。楽天市場が6月末でバリューコマースから脱退する(アフィリエイトプログラムの提供を終了する)とのことです。
これが、トラゲ(親は楽天)とリンクシェアが一緒になった影響によるものかどうかは分かりませんが、少なくともそう考えなければかなり不自然な動きと言わざるを得ないでしょう。
ショッピングモールとして楽天市場の視点から見れば、それは機会損失以外の何物でもないですから。
つまり、バリューコマースで一生懸命楽天をアフィリっていてくれた人に対して不便を強いることになるわけです。その後も楽天でアフィリをやりたかったら、楽天アフィリエイトかA8かトラゲに移行しなければならない。最悪、それを機に楽天アフィリをやめてしまう人だっているに違いないわけで、少なくとも短いスパンではプラスになることはあり得ない。
少なくとも、「効果が小さいのでバリューコマースでやる意味がない」という判断での撤退だとは思えないので、であればやはり思いつく理由は例の合併の影響ぐらいしかないんですよね。まあもちろん、憶測に過ぎませんが。
ところで、楽天市場はA8でもアフィリエイトプログラムを提供していますが、もしその憶測が当たっていれば、A8からもそのうち撤退ということになるでしょう。