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2010/03/02→03/05[推敲]→2012/04/05[イベントに力を入れられる]

LinkShareについて聞き取り調査をした結果を報告

先日、LinkShareの方と話す機会があったので、最近のLinkShareの動向を聞いてみました。
なかなかレアな話を聞けたので報告しておきます。

管理画面の問題について

最近のリンクシェア、新管理画面になってからトラブル続き。常にどこかで何かのトラブル/動作不良が発生している印象がある。
時には、リンクが作成できないとか、クロスオーバーサーチが正常動作しないとか、あり得ないトラブルも普通に飛び出すから信じられん。しかも、状況がゼンゼン良くならない。あっちが直ったら今度はこっちでトラブル…という感じ。
しかも、ユーザーインタフェースも改悪されてまして…。もともとあまり親切ではないリンクシェアの管理画面が更に不親切(というか、もう不完全と言っていいレベル)になっております。なぜこんな使い物にならない管理画面に移行したのか理解に苦しみます。
その点に付いて、どうなっているのか聞いてみたんですけど、基本平謝り状態。謝ってもらってもゼンゼン問題の解決にならないんだよな。
この件についてLSさんに話をするのは初めてではないんですけど、誰に言っても、謝ってはくれても具体的な話を全く聞けないんですよね。例えば、具体的にここが悪いからなかなかトラブルが解消しないんだとか、こういう対策を立てていますとかの話がないんですよね。
この言動から察するに、はっきり言って大多数のLS社員は「なぜかこんな事になっている」としか言いようがないのではないかと。実質的にお手上げ状態。いや、リンクシェアジャパンのシステム担当者でさえ、どうすれば良いのか分かってない可能性がある。そうじゃなければこんなに長期間引きずらないはずですし。
その理由の一つに、システムは本国(米国)のものを使っているということがあるようです。開発/システム改善はむこうさんが行っているので、日本の要望がダイレクトに伝わらないという事情があるようです。
どうやら今回聞いたLSスタッフさんの口ぶりでは、米国LSではそんなにトラブルが出ていないようなので、何かローカライズの点で問題があるのかもね??
また、米国ではトラブっていないので、なかなか本気で対応してくれないということもあるのかもしれません。…いや知らんけど。
ちなみに、旧管理画面は米国のものではなかったらしいんです。バックグラウンドのシステムは多分米国のものを使っていると思うんだけど、管理画面のインターフェースは米国とは違う日本仕様のものであった、みたいな話を以前聞いたことがあります。
それを新管理画面に移行した理由は、システムを統一してコストダウンを目指したからみたいなんですけど、その結果がこれじゃな〜。
相当大きな代償になってしまったのではないでしょうか?

LSの独特のポリシーについて(あえてクローズドに)

さて、リンクシェアにはもう一つ聞いておきたかったことがあります。
比較的最近知ったことなのですが、リンクシェアは、ECサイトに対してシバリを設けているんだそうです。どんなシバリかというと、他のASPには浮気をしないようにお願いしているのだそうです。
妙にクローズドな感じがしますが、どういう事情でそういうことになっているのか、詳しいことを聞いてみました。
回答としては、基本は「アフィリエイターを守るため」という考えからのようです。

理由1:ECサイトがASPを掛け持ちするとデメリットが大きい

ECサイトが複数のASPに入っているとどうなるか。ASP間でアフィリエイターの引き抜き合戦が始まってしまいます。
つまり、期間限定で料率を上げたり、成果に応じてボーナス制度を設けたりといったことです。「同じECサイトのアフィリエイトをするならば、ウチでアフィリエイトした方がオトクですよ」ということです。
確かに、そうやってASP間で競争してもらうのは結構なことではありますが、アフィリエイターはそれに振り回されることにもなります。なにしろ、度々バナーの張り替えを強いられるわけですから。
実際、そういうことは自分も経験したことがありますが、そうやって張り替えた途端、張り替えてしまった方のASPも黙ってはおらず、対抗して同様の施策を始めちゃったりします。張り替えた自分は「骨折り損のくたびれ儲け」ということです。結構不毛。また、ECサイトの方も二重払いが発生してしまう可能性があるというデメリットがあります。
…であれば、アフィリエイターとECサイトが一対一でお付き合いをしてもらえるようにセッティングした方が両者にとってハッピーではないか? という考え方のもと、そういうことになっているとのこと。ちなみに、もし、ECサイトがそれに同意できないということであれば加入をお断りすることもあるとのことです。
2012/04/05

理由2:イベントに力を入れられる(投資効果が高い)

リンクシェアはECサイトの交流の場である各種イベント(クローズドなイベントも含めて)に積極的なASPです。それはアフィリエイターにとっては非常に有難いところでもありますし、アフィリエイトの醍醐味でもあります。
その辺のことについてリンクシェアのスタッフさんと話していたら、「これが出来るのは、ウチだからこそなんです」との話。
どういうことかというと、リンクシェアに入っているECサイトは、他のASPに入っていないので、安心してイベントにお金を投資できるわけです。
イベントを開催しても、イベントに参加したアフィリエイターの中には、イベントで情報だけを仕入れて、他のASPでアフィリエイトする人だってありうるわけです。それではイベントを開く甲斐がなくなってします。リンクシェアの場合、それは基本的にあり得ないわけですから安心ですよね。

なるほど! 言われてみればそうですよね。
なぜ他のASPはリンクシェアほど、交流イベントに積極的ではないのだろう、とちょっと不思議だったのですが、目から鱗な感じ。

理由3:リンクシェアの「強み」を発揮できない恐れがあるから?

そして、自分の類推も若干入りますが、もう一つ大きな理由があるようです。リンクシェアがASPとしての透明性を確保するにはその方が都合が良い、という理由です。
リンクシェアはアフィリエイターとECサイトの橋渡し役に徹しているASPです。ASPは飽くまでコミュニケーションの手段を提供するだけであり、両者は自由に直接やりとしてもらって構わないし、むしろそういう交流を推奨する、という立場をはっきりさせているASPです。(だからこそ見本市やプライベートイベント等を良く開催するんです)
それは、今では比較的当たり前になってきましたが昔はそうではなかったそうです。「ASPを介さないところで好き勝手やられては困る」というASPばかりだったと。そして、そういうASPに登録しているECサイトがリンクシェアに入ってくるとどうなるか。
…例えば、リンクシェアが
「こんなイベント開催しません?」とか
「こんなイベント開くんですけど参加して頂けませんか?」と言っても、
「リンクシェアさんには悪いんだけど、ウチは○×さんとの取引もあるんで、○×さんの手前そういうイベント(アフィリエイターと直接交流を持つイベント)に出るのはちょっと…」と言われてしまうのではないかと。
さすがに今はそんなガチガチのASPはないと信じますが、そういうことではリンクシェアの良さを享受してもらえないわけですし、わざわざ入ってもらった甲斐もない。
つまり、他のASPと付き合いがあるECサイトに入ってもらうと、リンクシェアの大きな売りである「企画力」が生かせなくなるから、という理由も大きいのではないかと思います。