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2009/09/07→09/08[加筆]→09/22[多少加筆/修正]→2011/11/17[サービス終了とのこと]

6HIT解析の問題点

超お節介な話かも知れませんが、6HIT解析の話題が出たついでに、このサービスの問題点(もしかしたら改善案も)考えてみたいと思います。
6HIT解析って新しいニーズを掘り起こしそうな臭いがするのでなかなか期待しているのはホントにホントなんですけど、問題も多いのも事実で…。
未来、6HIT解析が人気が出るにせよポシャるにせよ、その理由を徹底的に調べることは有意義なことなのではないかと感じているんです。なぜならば、アイディア的には十分イケると思うからです。このアイディアを埋もれさせてしまうのはとてももったいない気がするんです。
ということで、勝手に今思う問題点を洗い出してみました。

アピールの仕方が間違ってるのではないか?

実際6HIT解析を使ってみて思うのは、かなり上級者じゃないと使いこなせないこと。
ところが、サービスを提供するSamurai Factoryは、初心者向けの解析サービスという位置付けで考えているようです。この辺に相当ギャップが感じられます。
どう考えても初心者向けとは言い難いです。なぜそうなのかをまとめてみました。
あまりに不親切 現状、使い方のHELPが整備されていない。というよりも、一切HELPがない。
基本的な使い方は「忍者アクセス解析」と同じなので、そっちを使ったことがある人ならば問題ないですけど、初心者向きのサービスでこれはあり得なさすぎ。

そして、サービスの内容も相当スキルが問われる。
6HIT解析の最大のメリットは、他人のアクセス解析を見れるというところだと思いますが、他人のサイトのアクセス解析から情報を正しく汲み取るのは相当スキルを要求されます。
なにしろ自分のサイトではないので、「事情」が分かりません。その「事情」の読み取りを誤ると、せっかくの貴重な情報を見落としてしまったり、逆に過大評価して振り回されてしまいます。ですので、初心者にとっては薬どころか逆効果にもなりかねないと思いますヨ。
まだ、通常のアクセス解析サービスとしても高機能なのであれば救いもあるのですが、残念ながらそうではありませんからね。

結論として、サービス品質/サービス内容どちらの面からも、初心者にはオススメできない(難しすぎる)と思うんです。
逆に言うと、このような整備されていない状況でも6HIT解析を使い続ける意味があると思う人は、自ずと初心者であるはずがないと思うんでがね。
あまりに未完成 バグがどうかなのは不明確ですが、明らかにおかしな動きをする。
例えば検索フレーズの画面。

何順に並んでいるのか不明。
というか、普通検索回数順に並べないと意味ないでしょう。そして、回数順に並べ替えることは不可です。しかも同じ検索フレーズがダブってるのもよく分からない。
また、結果によっては、この表が崩れることがあります。(というか、ほとんどの場合、多かれ少なかれ崩ます。
こんな感じに表が崩れます。

はっきり言って、このようなごく基本的な画面でこんなことでは、βバージョンどころかバグ取り前の開発中バージョンと言われてもしょうがない状況ではないでしょうか?
「アクセス情報を共有する」というコンセプト以前に、「アクセス情報を正しく解析/表示する」という当たり前の機能が完成していないのでは、せっかくのコンセプトを台無しにしかねないと思います。

この辺、相当危機感を持って頂きたい。>Samurai Factoryサン
…というか、いつまでもこのような状況が続くようですと、他社にアイディアだけパクられてあっと言う間に追い抜かれていまいかねないですヨ。

その後、サポートに聞いてみたところ、検索フレーズの画面の構造を教えて頂きましたので解説します。
検索フレーズは、その日の一回目にきたフレーズ順に並べられます。つまり先着順ということです。だから、当然回数順には並ばないわけですね。
例えば、
1:わさび そば
2:からい
3:そば
4:わさび そば
5:ざる そば
6:そば
7:わさび そば
というフレーズの順番で訪問があった場合、
順番 検索フレーズ 回数
わさび そば
からい
そば
ざる そば
という感じになるわけです。

Give&Takeの関係が成り立っていない

この辺、サービスの設計に関わるところで、6HIT解析の一番難しいところだと思うんですけど、残念ながらここが全くできあがっていませんね。
真っ先にマズイと思うのは、自分のアクセス情報を公開するメリット(もしくは必然性)がないところ。
←「個人情報設定」の画面で、「公開しない」に設定すれば、自分のアクセス情報を公開しない設定にできます。こうすると、自分以外の人がアクセス情報を見ることは出来なくなります。
問題なのは、「公開しない」と設定しても、6HIT解析を利用する上で何の制約も課せられないこと。全機能使えます。
こうなっていると当然、自分の情報は開示せず、人の情報だけ見る人が多くなってしまいますよね。つまり「タダ乗り」をする人が多くなってしまうんです。
正直、80%ぐらいタダ乗りになってしまうのではないかと思っていたのですが、さすがにそんなことはないようです。とは言え、そんな気前の良い人はそう多くはないです。この辺をちゃんと設計/コントロールしないと、利用者はなかなか増えないと思うんですよね。
例えば以下の様な方法が考えられるのではないかと。

情報を公開する人にはそれなりのメリットを

現在、情報を公開している人もしていない人もいっしょくたにランキングされます。→
これはちょっと問題だと思います。利用者の立場から見れば、情報を公開していない人がランキング上位に登場したところでゼンゼン嬉しくないですから。
そりゃそうです。アクセス解析の中身を見れないわけですから。
★補足★
しかも更にまずいことに、現在の6HIT解析は、6位以降を見る手段がないんです!
あまりにもオソマツなツクリと言わざるを得ないので、もしかしたら自分が何か勘違いしているのかと思って直接窓口に問い合わせてみたのですが、やっぱり現状そういう仕様とのこと。
まあ、さすがにこれじゃいくら何でもヤバ過ぎると思うので、なんとかしてくれることを祈りますが。
…なので、例えばの話、「情報共有に参加しているユーザーだけでランキング」というチェックボックスが用意されていれば、見る側も見られる側もハッピーなのではないかと。
見る側としては、見れる情報が増えるというメリットがありますし、見られる側は、情報を公開すればランキングに載る確率が増えるわけですから、両方ハッピーというわけです。

「表彰」という手も必要かも

更に考えれば、上位ランカーを一定期間ごとに表彰するという制度もいいかもしれませんね。
別に賞金や賞品を上げる必要はないと思うんです。そんなことすると余計なお金かかるし、そんな物質的で一時的なメリットなど大して嬉しくないです。そんなことよりも表彰されて一番うれしいのは、「表彰された」という事実そのものです。(恐らくほとんどのブロガーがそういう価値観だと思います)。
表彰されれば、それは相当な宣伝効果になる可能性があり、自分のブログ/サイトに箔を付けることにもなります。つまり、それだけ「訪問者に信用してもらえる」わけです。「信用」というのは、お金でどうこうできるものではないので、非常に貴重な「財産」になるんです。
少なくとも、そういう制度を設けることによって、利用者のモチベーションが上がることはあっても下がることはないと思います。

ランキングのしかたについても一考の余地あり

現在、6HIT解析のランキングはPV数でランキングされますが、UU数でもランキングを見られると有り難いですね〜。
飽くまでアフィリエイト目線ですが、PV重視型のアフィリエイトとUU重視型のアフィリエイトって確かにあります。個人的には、UU重視で行きたいので。また、PV数というのは比較的恣意的な操作がしやすい(つまりズルがしやすい)値でもありますからね。

もっとわがままを言えば、検索エンジンからの訪問比率が高い順のランキングとかもあるといいんだけどな〜。

サービス終了とのこと

6HIT解析を運営している侍ファクトリーから、サービス終了のお知らせメールが来ました。
皆さまに長らくご利用いただいておりました『6HIT解析』ですが、誠に勝手ながら2011年12月16日(金)をもちましてサービスを終了させて頂くこととなりました。
ご愛顧いただき誠にありがとうございました。
とのことです。
2009年6月に始まったサービスですから、2年半で終了ということですか。
アイディアとしてはなかなかイケてると思ったんだけどね〜。案外ユーザーが集まらなかったようです。残念。