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2009/02/06→…→08/12[多少加筆]→11/15[ECサイトに対してシバリがあるASPもある]

ECサイトがASPを変更する理由

先日、あるECサイトの人とお話しする機会があったのですが、その時に、なかなかレアな話を聞くことができたので報告。ただし、かなりコンフィデンシャルな話なので、会社名などの具体的な情報は完全に伏せます。その分、読みにくくなるとは思いますがご了承ください。

…そのECサイトさんは、もともとはαというASPでアフィリエイトプログラムを提供していたのですが、ある時になぜかそれをやめてβというASPに乗り換えたんです。
こういう事ってままあることではありますが、なぜそうしたのかという事情を教えて頂いたんです。

元々は成績向上のため

その頃、そのECサイトさん(仮にとします)は売り上げが頭打ちになって悩んでおり、なんとかしたかったそうな。考えた末、ASPを変更(もしくは追加?)してはどうかということになったのです。これが最も大きな要因だったようです。
しかもそのECサイトさんは、両方のASPで平行してアフィリエイトプログラムを実施していた時期もあったのですが、その時期に両者での売り上げを比較してみたところ、βの方が成績が良かったのでそちらに乗り換えた、というイキサツなんだそうです。
ちょっと意外。経済的な問題(ASPの使用料の違い)ではなかったようです。もしくはシステム的な限界とか、もしくはβの方から有利な条件を提示されたとか、そういう理由かと思っていたので、意外な回答にちょっと驚きました。

アフィリエイターの目線からですと、売り上げを伸ばすためにASPを変更するという発想からしてよく分からないところ。
なぜならば、アフィリエイターはめぼしいASPは登録しているのが普通でしょう。従って、ECサイトがどのASPに入っているかというのはあまり関係ない。もちろん、ASPの善し悪しは確実にありますが、よっぽど評判の悪いASPでなければ、決定的なファクターにはなりません。
いやむしろ、アフィリエイター側にバナーの張り直し作業が発生するわけで、それをきっかけにそのECサイトから離れてしまう人だって相当数いるでしょう。それを考えると、正直ASPを変更することが売り上げに貢献するとは正直考えにくいところではあるのですが…。
ただし、その担当者の口ぶりでは、どうもASPを変更した理由はそれだけではなさそうです。純粋に売り上げ成績も大事ですが、ASPがどこまで強力な「サポート体制」を持っているのかも大事みたいです。
例えば、大手ASPは定期的にイベントを開催しています。こういうイベントはアフィリエイターにとっては絶好の情報収集の機会ではありますが、同時にECサイトにとっても絶好のアピール&交流の場。なので、こういうイベント(クローズドで小規模なイベントも含めて)をどれだけ積極的に開催しているASPなのかというのも、乗り換えた大きな一つの理由だった、という空気を感じました。

ECサイトに対してシバリがあるASPもある

先日、βのスタッフさんと話をしていたところ、意外な話を聞きました。
βに入って頂くECサイト様には、他のASP様との併用はしないようにお願いしている」とのことです。
まさか、そんなシバリを課しているASPがあろうとは。ちょっとビックリ。
しかし、現実にはβとその他のASPで併用してアフィリエイトプログラムを提供しているECサイトは存在します。
話と矛盾するのでその辺について聞いてみたところ、始めからそうではなかったらしいです。あるタイミングでそういう方針に切り替わったので、それ以前に併用していたECサイトはそのまま継続という感じみたいです。
その時は、話の主題がそのことじゃなかったので、
・どの程度の強制力がある話なのか
・どういう意図でそうしているのか
等の突っ込んだ質問できなかったのですが、後から考えてみると、ひじょーーーーに大きな意味を持っている発言であることに気が付きました。

なぜならば、の行動に別の意味が出てくるからです。
当然、βに参入する際に、そのことは言われていたはずです。当然、β一本に絞ることを念頭に参入したに違いないわけで、そこまでしてECサイトがASPを切り替えるのであれば、相当有利な条件を提示されたのでなければかなり不自然な行動と言わざるを得ないです。
それが金銭的なモノなのかどうかはともかくとして、明らかにASPが「引き抜き工作」を行っているとしか思えないわけで。(^^;
間接的にも直接的にも、ASPがどのようにしてECサイトを集めているのかは、なかなかガードが堅くて教えてもらえないのですが、もしかしたら、これは初めて知り得た間接的な情報かも知れません。
いずれにせよ、ASP間の競争も相当熾烈みたいですね。

結構アフィリエイターのノウハウを頼りにしている?

つまり、「アフィリエイターのノウハウを知りたい」という強い思いがあるのではないかと。そしてそれがASPを変更する大きな動機になったのではないかと。
なぜかというと、ちょっと信じ難いかもしれませんが、ECサイトよりもアフィリエイターの方が「ネットで売るにはどうすればいいのか」をよく知っているからです。
さすがにカタログ通販のようなところは販売のプロなのでめちゃめちゃ知ってますけど、メーカー直販系の販売サイトは、もともとは製品開発がメインなので、販売のことについてまではよく知らないことも多いんです、正直なところ。特にSEO/SEM関係の知識などは素人であることも珍しくないです。
ただし、「一つでも多く商品を売りたい」という気持ちは一緒なわけで、どうやってアフィリエイターが商品を数多く売っているのかが不思議でならないみたいです。(^^;
それらの知識をECサイトさんが知ったところで、どれだけ役に立つのか知りませんが、少なくとも、大きなヒントが隠されているのではないかと思っているECサイトさんも少なくないみたいですね。
実際、各種イベントに参加すると
「コレって売れると思いますか?」
とか
「どうしたら売れると思いますか?」
と逆質問されることも度々ありますからね。
正直なところ、そんなの自分にだって分からないし、実際にやってみてアクセス解析のデータを見てからでないと対策なんて立てられないのが現実なんだけどね。(^^;